ジンバブエ分家頁 ハラレのマダム日記
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その8…ガーデン・ボーイのギャリーくん
'93年11月18日(木)晴天
楽しかった3人の共同生活が終わってしまった。私もEWEも、まるで娘を嫁がせたような気分になってしまった。と言っても嫁がせたことがないからよくわからないが…。EWEは「やっぱり子供はいらない」とボソッ!と言った。
有能な秘書のムニョニャラさんが、ガーデン・ボーイまで世話をしてくれた。彼女のお姉さんの知り合いらしい。19才のとってもハンサムな黒人少年だ。身長は175センチはあると思う。スラッと伸びた長い足がカッコイイ。
ギャリーくんは学生だった。進級試験を受けるお金を稼くために働き出した。彼はとても賢い少年で、「今日は木曜日。家の前にゴミを出して!」と一度言うと、毎週木曜日にはちゃんとゴミを出す。私がいちいち指示をしなくても、自分の中でスケジュールを立てて黙々と働いてくれる。あれ放題だった庭が、見る見るうちにきれいになっていった。一週間もたつと、仕事にも慣れ、そして、私のお粗末な英語を十分理解してくれるようになった。
彼は日本語に興味を持った。教えてほしいと言うので、簡単な挨拶をローマ字で書いた。翌朝、彼は「おはようございます、サー」
「おはようございます、マダム」と少し恥ずかしそうに言った。
週末には彼を車に乗せて、花の苗や野菜の種を買いに言った。車の中では、日本のことについてEWEにいろいろ質問した。男の子が、バイクやステレオなどに興味を持っているのは、どこの国も同じらしく、“マツダ”“ソニー”と盛んに言っていた。
賢くて、よく気が利いて、とてもやさしいギャリーくんなので、EWEはお給料を弾んでいる。彼のことだから、このお金を家族にも分けているだろう。そして、ちゃんと貯金して来年の試験に備えることだろう。彼には、ガーデン・ボーイで一生を終わってほしくない。上の学校にも行って、大好きな勉強をいっぱいして、そして、ジンバブエの国づくりのために、彼の才能を役立ててほしい!と私は密かに願っている。がんばれ、ギャリーくん!!