ジンバブエ分家頁 ハラレのマダム日記



 

その35…独身気分の南ア旅行・4
遅い歩み   '95年8月9日(水)


 「CRY FREEDOM」(日本語タイトル:遠い夜明け)というアメリカ映画をご存じだろうか。南アのアパルトヘイト撤廃に向け、政府と戦い、殺された黒人 青年・ビコと、彼らの不当な死を世界に訴えるため亡命した、白人新聞記者の実話に基づいた映画だ。

 同じ人間でありながら、肌の色が黒いというだけで、家畜のように働かされ、一生を終えた黒人たち。その生活を、この祖国を変えたいと命をかけた黒人 たち。この映画を見ていると、彼らの深い祈りが聞こえてくるようだ。

 アンデイは、私たちを小高い丘に連れてくれた。そこからは、プレトリアの夜景が一望できる。本当にきれいな夜景だった。けれど、この光を放つために、どれほどの黒人たちが、どれほどの苦しみに耐えてきたのだろうか。そう考えると複雑になる。

 隣で眺めているアンデイに聞いてみた。マンデラ大統領になってから、この南アは良くなったかと。初めの1カ月、黒人たちは喜びでわき返ったと言う。 けれど、大きな国はそう簡単には変われない。アンデイの「SLOWLY!SLOWLY!」と言う声が耳に残った。

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