ジンバブエ分家頁 ハラレのマダム日記



 

その34…独身気分の南ア旅行・3
ダルマさんが転んだ '95年8月8日(火)


 午後3時、アンデイが仕事を切り上げて帰宅した。そして、私たちはアンデイの車に乗り込んだ。私のために、日本料理店に連れってくれるのだと言う。

 この旅に私を誘うため、エマは南アの素晴らしさを幾つかあげたが、その中でも、「スシヲ、タベヨウ」の一言が一番効いた。彼女は、私がどんなに食いしん坊かを良く知っている。

 日本料理店に行く前に、隣の日本食材店をのぞいた。私が買った物は、キッコーマン醤油・『中華三昧』・グリコ『ポッキー』・たくわん・いなり寿司・アサヒ『生ビール』など。値段は通常の2倍ほど…。だが、 買えるだけでも有り難いと思わなければ!

 店を出る時、オーナーの奥さんらしき日本人が、私に向かって「ありがとうございました」と言った。後ろのエマには、「アリガトウ」と英語であいさつし、その後ろのアンデイには、「ありがとうございました」と言っている。どうやらアンデイは、日本人に間違えられたらしい。エマには、それがすごくおかしかったのだろう。車で待っていたデイビットとダニーに、笑 いをこらえながら何度も何度も話した。

 そして、いよいよ日本料理店に入った。店内は琴の音色が流れ、竹が植えてあったり、弁慶の絵がついたのれんが掛かっている。この辺りでは、高級レストランに入るらしい。みんな日本料理を食べるのは初めてで、私に任せるという。エマは、日本人の私が白人のボーイに日本料理を英語でオーダーしているのがおもしろいと笑っている。デイビットは、さっきから箸の持つ練習に余念がない。ダニーは、ゲイシャ・ガールがいないかと、店内をキョロキョロ見渡している。アンデイは、私のビデオカメラが気に入ったらしく、 店内を撮り続けている。

 待望の寿司が出てきた。「スシ、スシ」と騒ぐ彼らを制し、小皿に醤油とわさびを入れて説明する。もちろん、生の魚を食べるのも、生まれて初めてで、箸でつかんだものの、臭いをかいだり、ひっくり返したり、なかなか口に入れない。デイビットが一番に食べ始め、「オイシイ」と歓声を上げている。エマは、火を通した魚介類でも食べれない人なので、河童巻きを勧めた。 アンデイは、肉料理に使った鉄板焼で、ネタを焼いている。ダニーは、いろんなスシを食べたいと、握りをスプーンで半分に切っている。そんな彼らの姿がおかしくて、私はビデオカメラを手放せなかった。

 この店の名前は「ダルマ」。彼らの食べ方に、さぞかし七転八起したにちがいない。

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