ジンバブエ分家頁 ハラレのマダム日記



 

       

その17…もう逃げられない! 4月26日(火)晴天


 英語学校の1学期が終わり、2週間の休みに入った。が、私には期末試験の結果を心配している心の余裕はなかった。あさって、わが家でティーパーティーを開かなければならないのだ。

 日本人の奥様たちと、最低限のおつきあいはしなければと、涙を飲んでティーパテイーの会に入った。歓送迎会が主な目的で、大使夫人が名誉会長、外交官や商社マンの奥様が20名ほど会員になっている。ベテランマダムと新米マダムの1人ずつペアーを組んで、当番制でティーパーティーを開いている。着任した当初、2度ほど出席したのだが、どうも馴染めず、「英語学校に通っていますので…」を口実に、この半年エスケープし続けてきた。

 ゴルフの話・どこのデパートにどんな輸入品が売っていて…という話・子供の話・人の噂話…。そんな話をする暇があったら、隊員のために料理を作ったり、ガーデン・ボーイのギャリー君に現地語を教えてもらったり、クラスメートと単語をつなげたような会話でもしている方がずっと楽しいし、ためになる。私のマダム・アレルギーは(当日記その4)、全く治っていなかった。

 しかし、逃げられない!!その当番が回ってきたのだ。一週間前から、家と庭の大掃除を始めた。午前中は、窓ガラスを磨き、床のワックスを塗り直した。ギャリー君と、12人分のソファをプールサイドまで運んで行き、ほこりを払っていた時、私は彼に愚痴をこぼしてしまった。"I can't like Japanese women."すると"Why?"と尋ねられた。理由を頭の中で組み立てていると、彼はいつものように、私の答えを想像して単語を投げてくれた。"Talk too much?"女性がおしゃべり好きなのは、万国共通らしい。

 午後は、ケーキづくりの特訓をした。あまり好きではないケーキを、毎日作ることは、私にとって苦痛だ。しかし、毎日試食をしなければならないEWEやギャリー君も、大変だったと思う。

 何度やってもうまくいかないので、所長夫人に電話で尋ねた。すると、「みなさんに内緒で、私が作ろうか?あなたが作ったことにすればいいじゃない」なんて嬉しいことを言ってくださったのだが、お断りした。かっこよく聞こえるかもしれないが、自分だけの力でやりたかった。人に作ってもらったケーキを、さも自分が作ったように出すよりは、焦げたケーキを出す方がいいと思った。無理して背伸びをすることは辞めよう、私の出来る範囲でがんばろうと吹っ切れた。

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