ジンバブエ分家頁 ハラレのマダム日記



 

       

その16…EWEは3月3日に33才になりました!

’94年3月3日(木)晴天

    「まだ仕事が終わらないんだよ。8時には帰れると思うから、みんなで先に食べてて…」このEWEからの電話を、私よりも隊員たちの方ががっかりしたにちがいない。
 昨年10月の着任から、週休1日・お正月休み返上で働き続けているEWEの姿を、隊員たちもよく知っている。「私たちのために、激務をこなしてくれている吾妻さん(EWEの名字)の誕生会をしたいのですが…」と嬉しいことを言ってくれた。平日だというのに、仕事を終え、手料理を持ってやって来た。

 「まだ帰れないんだって、先に食べようよ」と言うと、「せっかくなんだし、待ちましょうよ。アッ!わかった、ハラレさんお腹がすいたんでしょう」と、27才のSE隊員に冷やかされてしまった。…なんていい奴らなんだろう!
 それから一時間が過ぎた。「アッ!帰ってきた!!」と誰かが叫ぶと、「よし!隠れようぜ」と26才の音楽隊員が言った。テレビの後ろ・ソファの下・プールサイド・庭の大木の陰…一瞬のうちにみんな隠れてしまった。最年長の41才の建築隊員まで慌てて庭へ走って行った。おかしくって、一人で大笑いしていると、「ハラレさん、もう帰ったと言ってくださいよ!」とテーブルの下から声がした。

 必死に笑いをこらえて、玄関のドアを開けた。「お帰り!ちょっと遅かったね。みんなさっき帰ったの。明日仕事あるし…」するとEWEは「…なんだ…急いで帰ってきたのに…」と、とても残念そうに、ドタッとソファに腰をおろした。すると「♪HAPPY BIRTHDAY TO YOU〜♪」の歌声があちこちから聞こえてきて、あちこちから隊員たちが歌いながら出てきた。EWEはとてもびっくりした様子で、でもすごくうれしいらしく、照れ隠しのつもりなんだろう「バカヤロウ!!」と何度も言った。

 …打つのも恥ずかしいのだが、私はこの瞬間、涙が出てしまい、台所へ逃げた。EWEにとって、この5カ月は大変だった。他の国では、3人で担当する仕事を一人でこなしながら、所長と隊員・所長と現地職員の間に立って中間管理職の苦しみも味わってきた。見てられなくて「もういいよ、日本に帰ろうよ!」と言ってしまった夜もあった。しかし、EWEは彼らのおかげで元気を取り戻すだろう。こんないい奴らに囲まれて、EWEはなんて幸せなんだろうと思った。EWEもきっと同じことを思っているに違いない。EWEの恥ずかしそうな「バカヤロウ!!」の声が、台所まで何度も聞こえてきた。

ハラレがカメラマン!真ん中はEWEこと吾妻。自宅の居間で撮影
日付が3月4日になってますが、これは日本時間です。
周りは、理科教師、コンピュータSE、音楽教師、建築技術者の隊員たちです。

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